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2007 年3 月に発表した1st アルバム『海 東京 さよなら』（WEATHER 028 / HEADZ 87）が今だロングセラーを続ける女性ソロ?シンガー木下美紗都。映畫業界から今最も注目を集める瀬田なつき監督のメジャー映畫デビュー作『噓つきみーくんと壊れたまーちゃん』（原作は130 萬部を超えるベストセラーのライトノベル）の音楽も手掛け、1 月にはこの映畫のサウンドトラック音源を収録した映畫音楽集『瀬田なつき×木下美紗都SOUNDTRACKS』（WEATHER 048 / HEADZ 148）を発表したばかりであるが、創作意欲の増した彼女は、今度は約4 年振りのオリジナル?アルバム（通算2 枚目）を完成させた。ここ數年で多くの映畫音楽を手掛けたこともあり、音楽性がぐっと拡がり、『海 東京 さよなら』と比べるとヴァリエイションに富んだ、カラフルな作品となった。ジャズ、プレンチポップ、ヒップホップ、ハウス、シティポップ、フォーク等々を飲み込んだ非常に雑食性の高い音楽集になっているにも拘わらず、不思議と統一感のあるアルバムに仕上がっている。近年では蓮沼執太チームやグレンスミスでも素晴らしいプレイを披露しているdetune.の石塚周太、d.v.d は勿論、自分のソロ?アルバム『Pd』（WEATHER 046 / HEADZ 146）や自身のバンドのライヴでも抜群のセンスを発揮しているJimanica、Riddim Saunter からホースやmmm までもサポートし、最近ではFilFla の『Sound Fiction』（WEATHER 047 / HEADZ 147）や蓮沼執太フィルでも卓越したプレイヤビリティを魅せている千葉広樹がゲスト參加し、彼女の楽曲を見事に演出している。ドラムの録音のみ石塚周太に任せているものの（初の本格的なスタジオ?レコーディングの為）、今回も録音、ミックスは木下自身が手掛けている。作詞、作曲、編曲も全て自身によるもの。一人でも多くの人が、この作品でも実証されている彼女の音楽家としての突出した才能に觸れて欲しい。